TBS系「ウルトラマン」の科学特捜隊・イデ隊員役で知られる俳優、二瓶正也(にへい・まさなり、本名・二瓶正典=にへい・まさのり)さんが21日午前0時24分、誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去したことが24日、分かった。80歳だった。関係者によると、通夜と葬儀・告別式は近親者で済ませた。喪主は妻の晶子(あきこ)さん。
関係者によると、二瓶さんは10年ほど前から肺気腫を患い闘病していたが、7月中旬に肺炎を発症。神奈川・鎌倉市内の病院に入院して治療を続けていたが、今月16日に自宅近くの同市内の病院に転院後、意識不明の状態に。20日に意識が戻ったが、21日未明に帰らぬ人となった。
二瓶さんはドイツ人の父を持つハーフで東宝芸能学校を経て、1960年に第15期東宝ニューフェイスとして入社。61年に岡本喜八監督(享年81)の映画「暗黒街の弾痕」でデビュー。コミカルな役柄を得意とし、62年に「妖星ゴラス」で特撮作品に初出演したほか、63年に加山雄三(84)主演映画「ハワイの若大将」にも出演した。
名声を得たのは66年から67年に放送されたTBS系「ウルトラマン」。怪獣や宇宙人と戦う科学特捜隊のイデ隊員役をコミカルで人間味豊かなに演じて全国区となった。
以降、フジテレビ系「マイティジャック」、アニメ「ザ☆ウルトラマン」など円谷プロダクション作品のほか、フジテレビ系「総理と呼ばないで」にも出演した。
私生活では72年にカメラマンの晶子さんと結婚し、2女が誕生。80年代には神奈川・鎌倉に住居を構え、晩年は不動産業など実業家として活動していた。