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永井豪記念館の原画、大規模火災でも「焼失せず」

地震後の大規模火災で焼けた「永井豪記念館」から運び出された「グレートマジンガー」のフィギュア=25日午後、石川県輪島市
地震後の大規模火災で焼けた「永井豪記念館」から運び出された「グレートマジンガー」のフィギュア=25日午後、石川県輪島市

能登半島地震で被害が出た石川県輪島市出身の漫画家永井豪さん(78)の所属プロダクションは25日、同市の「朝市通り」にあり、地震後の大規模火災で焼けた「永井豪記念館」が展示、管理していた直筆の原稿や原画が「焼失せずに現存していると確認された」と発表した。

地震発生当時は原稿や原画109点、フィギュアなどの立体物25点を貸し出していた。市観光課の担当者が同日、立ち入り調査し、全て見つけたという。詳しい状態は「調査中」としている。

地震後の大規模火災で焼けた「永井豪記念館」からフィギュアを運び出す石川県輪島市の職員ら=25日午後、輪島市
地震後の大規模火災で焼けた「永井豪記念館」からフィギュアを運び出す石川県輪島市の職員ら=25日午後、輪島市

永井さんは「マジンガーZ」や「デビルマン」などの代表作があり、記念館の名誉館長を務めている。永井さんと同プロダクションは「(展示棟の)耐火対策が功を奏したものと思われます。十分に対策をとっていただいた輪島市のみなさんにも心よりお礼申し上げます」とコメントした。

被災地へ「強く歩んで」 2千万円寄付

永井さんは24日、東京都内で取材に応じ「能登には素晴らしい自然と文化がある。被災した方の生活再建を第一にしつつ、新しいまちづくりに向けて強く歩み出してほしい」と故郷の復興を願った。

永井さん個人と所属プロダクションから、市と県にそれぞれ1千万円を寄付することも発表。「今後も継続的な支援を考えたい」としている。

輪島塗の作品を手に取材に応じる永井豪さん=24日午後、東京都新宿区
輪島塗の作品を手に取材に応じる永井豪さん=24日午後、東京都新宿区

永井さんは1945年に輪島市で生まれ、小学1年生まで過ごした。「海で魚やカニを取ったり、冬にはつららでチャンバラをしたり、自然の中で遊んだ思い出がある」。市内の観光名所「朝市通り」で、店先に並ぶ「いかつい顔の魚」に目を奪われた記憶は「デビルマンに登場する悪魔のデザインなどに影響を与えているかもしれません」と振り返った。

取材に応じる永井豪さん=24日午後、東京都新宿区
取材に応じる永井豪さん=24日午後、東京都新宿区
取材に応じる永井豪さん=24日午後、東京都新宿区
取材に応じる永井豪さん=24日午後、東京都新宿区

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