通でがんす

いろんな広島を知って、ひろしま通になりましょう!
(旧ブログタイトル:通じゃのう)

乱舞!!ザンボット3

2023年03月21日 | まんが・テレビ・映画
最近の楽しみのひとつが、
YouTubeサンライズチャンネルの
『無敵超人ザンボット3(スリー)』と
『伝説巨神イデオン』
を観ること。

どちらも、
『機動戦士ガンダム』を手がけた
富野 由悠季(とみの よしゆき。
富野喜幸)監督作品である。

46年前に放送されたザンボットは、
今では人間爆弾の恐怖を描いた作品
として知られるが、
当時は一部のマニアしか知らない
マイナーな作品だった。

この作品はまた、
アニメーターの故・金田伊功
(かなだ よしのり)さんが
原画を手がけたことでも知られる。
(所属していたスタジオZでの参加)

今夜20時からは、
金田さんが参加した
第16話「人間爆弾の恐怖」
が配信される。



↓YouTubeサンライズチャンネルについては、こちら↓

サンライズチャンネル





今日は、
乱舞!!ザンボット3ということで
アニメーター・金田伊功さん
についての話でがんす。





金田伊功さんは、
1970年後半から80年代にかけて、
アニメの表現に革新をもたらした
伝説のアニメーター。

手前のものをより大きく描くことで
遠近感を強調する金田パース、
腕をぐっと広げ、
首を傾(かたむ)け、
ガニ股でジャンプする金田ポーズ、
といった独得の動き。

直線的ではなく、
生き物のような動きをしながら
飛んでいく金田ビーム、
ハレーションを表現したような
金田光(びか)り、
球状になって弾け飛ぶ金田爆発、
などの特殊効果を生み出した。

2009年、57歳の若さで
亡くなられたことが惜しまれる。

アニメ・特撮研究家
氷川竜介(ひかわ りゅうすけ)
さんは、その著作
『20年目のザンボット3』
(太田出版 1997年)で、
全5章のうち1章を割(さ)いて
アニメーターとしての金田さんを
紹介しておられます。

今日は、この本から
第16話「人間爆弾の恐怖」
紹介していこう。




(左から、神北公子、神江和行、神江きいろ)


作画の金田伊功は『ど根性ガエル』などのAプロ作品の画風を好んでいるため、スイカの切り身のような大口や、パースのついた目玉やデベソを強調して描いており…

(『20年目のザンボット3』67ページ)



「スイカの切り身のような大口」
をしているのが、神江きいろ。

第16話は、3人の子どもが
潜水艦を操縦して
敵・ガイゾックに戦いを挑む、
というお話。

金田さんは、この子どもたちを
気持ちいいくらいに
画面狭しと動きまわらせてたうえに、
ギャグ的な笑える作画も
ふんだんに盛り込んでいます。


勝平、恵子、きいろちゃんといった子どもたちのキャラは大好きです。

(金田伊功のコメント『ロマンアルバム21 無敵超人ザンボット3』徳間書店 1979年 69ページ)






画面左が遠近感を強調した
金田パース。

画面右上が金田ポーズのひとつで、
ジャンプするときは
かならずこの手になるのがお約束。





そして、巨大空母の外観をした
敵のメカ・ブースト
ブウボンとの戦い。













(光線の)光圧でザンボット3は打ちのめされ吹き飛ぶが、フレームに戻ってまた打ちのめされる。このくどいまでのダメ押し的なアクションが、光線の威力の表現になっているのだ。ロボットの戦闘をこんな風に描けるアニメーターは他にはいない。

(『20年目のザンボット3』172ページ)






以下、余談。


第16話から第19話までの4話は、
「人間爆弾4部作」と呼ばれている。

第16話「人間爆弾の恐怖」
第17話「星が輝く時」
第18話「アキと勝平」
第19話「明日への脱出」


巨大空母の外観をした
メカ・ブースト ブウボン。

そこは、捕らえた地球人の体内に
爆弾を埋め込むことで
「人間爆弾」を製造する
ための工場でもあった。

自分の体の中に爆弾を埋め込まれた
という記憶を消された上で
彼らは解放される。

彼らは普段どおりに生活するが、
爆弾が、いつ、どこで爆発するか、
分からない。

人間が突然、爆発するという
戦慄の事実しか分かっていない
ザンボットチーム。

「何なの? 人間爆弾って…」


人間爆弾4部作を
刮目(かつもく)して見よ!



↓『無敵超人ザンボット3』については、こちら↓

『無敵超人ザンボット3』公式サイト



↓『無敵超人ザンボット3』についての関連記事は、こちら↓

40年目のザンボット3




今日は、
乱舞!!ザンボット3ということで
アニメーター・金田伊功さん
について話をさせてもろうたでがんす。


ほいじゃあ、またの。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« そこにアイはあるんか? | トップ | 『小学一年生』に掲載された... »

コメントを投稿

まんが・テレビ・映画」カテゴリの最新記事