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2012年12月17日1時25分
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民主・原口一博氏が小選挙区で敗れる 発言のぶれに批判

写真:原口一博氏原口一博氏

写真:小選挙区で落選し、無念の表情を見せる原口一博氏=16日午後11時29分、佐賀市、岩下毅撮影拡大小選挙区で落選し、無念の表情を見せる原口一博氏=16日午後11時29分、佐賀市、岩下毅撮影

 佐賀1区では、民主前職の原口一博氏(53)が自民新顔の岩田和親氏(39)に敗れ、「力不足で申し訳ない」と険しい表情で語った。比例では復活した。

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 多くのテレビ番組に出演し知名度は抜群。鳩山、菅内閣では総務相として地方交付税を増額するなど地域主権改革を進めた。地元後援会からは「大隈重信以来の総理大臣に」という声まで上がった。

 しかし、その後の言動に批判が集まった。

 昨年6月、野党提出の菅内閣不信任案に同調し、賛成を表明しながら、採決では党の方針に沿って反対に回った。今年6月にも、消費増税法案への反対を表明しながら、採決では棄権した。「党の分裂を避け、党を鍛えていく」と苦しい説明に終始した。

 こうしたぶれを、自民は「ラグビーボール」と揶揄(やゆ)した。どこに転がっていくかわからないからだ。

 党派を超えて広がる「原口党」からも批判された。

 20年以上、原口氏の選挙を支えてきた佐賀市の男性(63)は酷評した。「ぶれが目に余る。不信任案など見るに堪えなかった。何を言っても信用できない」。前回は演説会に50人を集め電話作戦も手伝ったが、今回はなにもしなかった。

 佐賀県鳥栖市に住む主婦(54)は2005、09年に原口氏に投票した。「子育て施策など、彼が語る未来にひかれた」。だが、今回は「反省が必要」と話す。

 公示前には野田首相、公示後には細野豪志党政調会長ら党幹部が続々と応援に駆けつけ、てこ入れした。社民県連合は今回、自主投票を決めたが、終盤になって「自民党に勝たせていいのか」との声が出て、支援に回る動きがあった。

 原口氏は「どうか助けてください」と選挙カーから繰り返した。それでも、信頼は取り戻せなかった。

 比例復活が決まり、原口氏は「うれしい」と喜んだが、「自分への批判もあった。真摯(しんし)に反省し、党を立て直す」と語った。


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